国民の人格向上と科学技術 仁科芳雄

 終戦から1年2ヶ月しても虚脱状態の人が多く、犯罪発生率は高い。戦後の復興を内側から眺めれば、そんな指摘も出て来るのだった。やはり朝鮮戦争特需は大きかったのかなぁ。
 著者は衣食足りて礼節を知る状態にするため、科学が力を発揮して衣食を充足させる助けになることを願っている。突飛な発想ではないが、現実的に考えれば科学にできるのは、そのあたりか。一発逆転の秘密兵器を求めたら戦中と同じだからなぁ。


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仁科芳雄 國民の人格向上と科學技術