ウィネッカの秋 中谷宇吉郎

 アメリカ合衆国シカゴの住宅事情を伝えるエッセイ。アメリカ式生活の肝は機械が設置された地下室にあると分析していて、地下室のない日本の住宅が電化製品だけ真似をしてもアメリカ式生活は再現できないとしている。現代でもこの地下室は有用に違いないし、古い家屋がちゃんと資産になっているだろう。
 リスが住宅地を元気に行き交っている様子も興味深い。人間に自然が飼いならされているだけに、のどかな景色が想像できる。



青空文庫
中谷宇吉郎 ウィネッカの秋