真夏の日本海 中谷宇吉郎

 日本海にも真夏はあるんだよな。どうしても冬のイメージが強い日本海の夏の魅力を、著者の少年時代の経験を元に描いた文章。サザエ(栄螺)やタコ(章魚)の漢字表記が読み慣れず、生態などの描写から読みが分かった。
 子供心にみた海の美しさと恐ろしさが巧みに伝えられている良い文章だった。
 日本海側は常に沈んでいるとの怪しい情報もあり。太平洋側が沈んでいて、たまに跳ね上がるのは分かるが、こちらはどうだったか。旧石器時代のことは氷河の発達による海退と衰退による海進がごっちゃにされている部分もあった。


青空文庫
中谷宇吉郎 真夏の日本海