洪水大陸を呑む 海野十三

 アトランティス大陸の沈没は、一万年前に二つ目の月が地球に落ちたせいだった!プラトンの法螺話から産まれた過去のカタストロフをSF的に描く。他の星が反射している地球の光を拾うことで過去の映像を見ることができる設定はなかなか良い。実現性はともかくとして。
 しかし、弟月が落ちる時にロシェ限界が仕事をしていないことにはガッカリした。何度も地球にぶつかってバウンドするというのも壮絶ではある(が、怖すぎて主人公が直視できていない)。
 作者はフォボスが火星に落ちることを知っていた書いたのかな?


青空文庫
海野十三 洪水大陸を呑む