であるならば、なおさらのことだ。かれは、日本人たちに逃げるつもりなど毛頭ないことを理解していなかった。――RSBC6巻202P

 ソコトラ沖夜戦時の情景描写より。撤退援護するつもりだったのに、日本人は狂った犬のように敵に噛みついて離れることをしない。さすがに冷静な戦術眼をもった指揮官がいれば別だっただろうが、指揮系統が混乱した状態では有効な兵器がなくてもひたすら攻撃に走る。それが水雷戦隊だ。たしかに愚かかもしれない。だが尊敬を覚えてしまうのも事実だ。