やがて、かれの視線は、自分がこれまで指揮していた一式改中戦車に釘付けとなった。砲塔が半壊し、車体前部が敵戦車の転輪と側面へ食い込んだその姿は、凶暴な小動物の死体のようだった。みずからに数倍する敵の喉笛に噛みついたまま絶命した哺乳類の祖先。―…
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