鳥右衛門諸国を巡る 新美南吉

 江戸時代の倫理観が感じられる物語。非常に残念な終わり方をした。
 確かに最後は最善の選択ではなかったかもしれないが、喜んでくれる村人はいたのだから、次善で満足することはできなかったのか。放り出された妻子も可哀想ではあるのだし。
 平次が鳥右衛門の良心が具現化した存在で、実在の存在ではないような気分になってきた。


青空文庫
新美南吉 鳥右ヱ門諸国をめぐる