だれもが、はじまりが終わったことを知った。地獄の釜は煮え立っている。その薄汚れた蓋には何本もの血塗られた手がのばされていた。戦争の夏がはじまった。――RSBC7巻219P

 文庫版の終了時の結び。ビジュアル的に思い描ける像が強烈で、手の汚れや釜の熱気までもが伝わってきそう。そしてこれが始まりに過ぎないことが絶望を深める。