生態系の一部としてのクリーチャー

 何故か徒歩で山越えをする道路を歩いている時、道沿いにコンクリートで保護された登り窯の跡を見かける。そこには何か動くものがいて、よく観察するとシャコとカブトガニを足して割ったようなクリーチャーだった。背中の甲羅は紫で尻尾まで段々になっていて、尻尾の先には黒いつくしみたいな棘が猫のヒゲを思わせる角度で左右に二本ずつ生えてわさわさ動いていた。棘には白色のブツブツがついていた。頭の側に大きなハサミ等はなく、スマートな形状だった。全長は1メートルくらい。太さは大人の腕くらい。
 そんなクリーチャーに遭遇した私は、「前(これも夢の中)に図鑑でみた希少な生物だ!カメラカメラ」と写真を撮ろうとした。カメラがなくてガラケーのカメラで写せないか四苦八苦。そうしているうちに小さいサイズのクリーチャーも現れる。
 こいつら毒をもっていないよな、と不安になりながら何故か現場を離れることができないのだった。