「うああああああああああああああああああ うおおおおおおおおおおお」
止むことの無いオーストリア人伍長の慟哭は大帝国の終焉を示すものだろうか。これは産声…新たなる怪物の産声…


しかし、その暗君がいちおうの選挙で選ばれた者であった場合、その暴虐を咎めることは可能だろうか。


オートリア人の伍長にしてドイツ第三帝国の総統 アドルフ・ヒトラー
この嬌児に裁断が下されるのは昭和十八年に起きたスターリングラードの前面に於けるある降伏がきっかけとなる。


MG42の銃身やや熱いか…


スターリンがオルガンを奏でたら用心せい』
ドイツ兵は下士官の言葉を思い浮かべた


 ルーデルの超人伝説は数多く、殺生自由の東部戦線で千三百余輌の戦車・輸送車を撃破したとか、停泊中の戦艦の火薬庫を直撃した等があるが、それらは史実であり俗説であることを証明できない。


88ミリで…
輸送艦相手に魚雷は用いぬ」
「大西洋に狼が潜みおるとは…」


「地中海(このあたり)じゃ ロイヤルネイビーてえのが有名らしい」
「どんな田舎海軍よ? ロイヤルネイビーってのは」
「それがな、母艦のイーグルてのは老朽化しちまっているし、艦載機のうちフルマーってのは愚鈍、ソードフィッシュってのは複葉布張りっていうぜ」
「ぷッ」
「田舎海軍ならぬいかれ海軍てか!」
「もう一ぺん申してみよ!」
 ――タラント軍港。ロイヤルネイビーを嘲笑うことなど不可能であった


フリッツXは最小の投弾で斃す。高々度から誘導すれば戦艦ローマは沈むのだ。


「兄者、そろそろ西部戦線をつくって親父殿を安堵させてやってはいかがかな」
「己とおまえ二人の相手をする西部戦線だ」
「ワハハハ」
「ワハハ」


「あの折ベルリンへの進撃を止めたるはアイゼンハワーが指図。はかった喃はかってくれた喃」


ソ連スターリンⅡ型」この戦車を見てベルリン防衛軍に死相が浮かんだ。名門ドイツ国防軍の極意を身につけた老人たちの全細胞が戦闘を拒否していた。