増田からSF

 21XX年、嫌酒テロリストの開発した自己複製ナノマシンが世界に解き放たれた。その仕様は単純である。接触したエタノールメタノールに変えてしまうのだ。

 このテロ行為によりナノマシン接触をうけた酒を飲んだ人間が次々と死亡・重い障害を負うことになる。もちろん、醸造メーカーは次々と倒産していった。

 

 

 生体内にナノマシンが侵入することはなかったものの、自然界への影響も甚大で、微生物を中心に少なからずの種が滅亡に追い込まれた。さらに連鎖的にこれらの種と食物連鎖の関係にある種が大打撃を受けた。

 これに怒った環境テロリストと嫌酒テロリストの間で、血みどろの抗争が勃発、少数派の嫌酒テロリストは滅亡に追い込まれたが、彼らが放ったナノマシンは地球上に残り続けた。

 

 

 それでも酒の楽しみは密かに残された。庶民にとっては絶望的な日々に命がけで自家製酒を楽しむ方法で、上級国民にとってはメタノールエタノールに変えるナノマシンに満たされた部屋で悠々と楽しむ方法で。

 このナノマシンの制作者は、逆反応を起こすものと同じなのであった。

 

 

だからアルコールを禁止にすればいいこと尽くしだろ https://anond.hatelabo.jp/20200112223618 から着想しました。