料理人の塔

 日本村とアメリカ村の間にあるいくつかる小さな村に迷い込んだ旅人は二重構造になった村の袋小路の奥に追いつめられて十字砲火を受け捕まる。
 彼が送られたのは途中に展望台が二箇所あるという塔で、狭く時にはオーバーハングする梯子を登って、最上階の展望台を目指す。しかし、中層の展望台までしか辿り着けなかった。
 塔は名料理人を集めた塔で、旅人は奴隷として食材を運ぶのに使役された。まかないだけは美味しかったはずで、異常に舌が肥えているとのことだったが、夢のなかで味覚が働くことはなかった。