レア・エクスポーツ ヤルマリ・ヘランダー

 それはサンタじゃないナマハゲだ。
 そんなツッコミを入れたくなる設定紹介から展開されるホラー要素に満ちたサンタの話。スオミさんたちの非常識な常識が特にツッコミもなく展開される。


 男児がブルマみたいなのを履いただけで、雪が降りしきる屋外にふともも丸出しで出たり、親父にいきなり実弾の装填された銃をプレゼントされたり……スノーモービルの運転も普通に行われていた。
 こうしてフィンランド人のドライバーが育っていくのか。


 オチは「妖精に人権はないっ!」って感じで、姿が完全におっさんだけに、おぞましいものを感じた。どう考えても異教徒だし、彼らの価値観ではブラックジョークで済むのか?撮影として考えても寒そう……
 男の子の覚醒はよかったが、その他の子供が袋に入れられたままヘリコプターで空輸されまくるのは……袋の中は間違いなく地獄になっている。吐いて窒息しかねないことを「口応えしないで!」で封殺するとは恐ろしい。
 そして、さらりとヘリコプターを操縦できるおっさんが仲間にいるのも恐ろしい。なにより女性の気配がとてつもなく希薄だった。実はこの世界の男の子はサンタがプレゼントしてくれるんじゃないの??


レア・エクスポーツ 囚われのサンタクロース [DVD]
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